逆元
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環の要素に対し、となるような要素をの逆元(inverse)と呼ぶ。 逆元は存在するなら一意である。そこで、逆元の存在する要素に対してはとして逆元を表すことにする。 逆元が存在する要素を"unit"と呼ぶ。unitのみを集めたものに対して掛け算を演算とするとそれは群になり、これををとして表す。
剰余環の場合
剰余環の要素がunitであるのは、であることと同値である。 そのような要素に対しては、拡張ユークリッドの互除法を用いて逆元を求めることができる。
上の場合
ニュートン法(Hansel listing)を用いれば拡張ユークリッドの互除法を使うより高速に逆元を求められる。 特に、上の場合は重要である。
多項式の剰余環の場合
多項式の場合でも整数の場合と同じように拡張ユークリッドの互除法で逆元を求められる。
formal power series上の場合
多数の逆元を一度に求める
長さの配列に対して、それぞれの要素に対する逆元を全て求めたい。 このとき、1つずつ逆元を求めなくても、逆元を1回だけ計算すれば全ての逆元を求められる。 まず、とprefix productを求める。 次に、を(普通に)求める。すると、に対してとして、prefix productの逆元を全て求められる。 最後に、とすればの全ての逆元を求めることができた。